- ETFとは何か
- 投資信託とETFの違い
- ビットコインETFが承認されるメリット
2024年に過去最高値を更新し、近年ますます注目を集めているビットコイン。
価格が高騰するイベントはいくつかありますが、その中でも重要なイベントとして「ビットコインETFの承認」が挙げられます。
米証券取引委員会（SEC）が2024年1月にビットコインETFを承認したことは、仮想通貨業界だけでなく投資業界全体にインパクトを与え、より多くの投資家の関心を集めることとなりました。
ビットコインETFは世界中で注目と期待を集めているため、知っておくことは今後の投資において有利に働く武器となります。
この記事では、そんなビットコインETFについて、初心者さんにも分かりやすくゼロから解説していきます。
ETFとは？
ビットコインETFを理解するには、まずはETFとは何かを知っておく必要があります。
ETF(Exchange Traded Fund)とは、日本語で「上場投資信託」と言い、証券取引所で売買される投資信託のことを指します。
「日経平均株価」や米国の株式指数「S&P500」といった、特定の指数に連動するように設計されており、株式や債券だけでなく、不動産や金といった銘柄が投資対象となっています。
特定の銘柄だけでなく、様々な銘柄がまとめられたパッケージ商品のようなものであるため、1つのパッケージを買うだけで簡単に分散投資できるという特徴があります。
投資信託とは、たくさんの投資家から集めた資金を1つの大きな資金にまとめ、プロの専門家が運用する金融商品のことです。
運用によって得られた利益は、投資額に応じてそれぞれの投資家に分配される仕組みになっています。
✅様々な銘柄がパッケージ化されているため、個別に投資するよりもリスクを分散できる。
✅複数の投資家から資金を集めるため、1人あたりは少額の資金から投資できる。
✅プロに運用を任せられるため、詳しい知識が必須ではない。
投資信託には、このような特徴があるのです。
投資信託とETFの違い
| 投資信託 | ETF | |
| 上場 | していない | している |
| 取扱場所 | 証券会社、銀行など | 証券会社 |
| 取引価格 | 1日に1回だけ計算 | リアルタイム |
| 最低購入金額 | 100円〜 | 数千円〜数万円ほど |
| 手数料 | 一般的にETFより高い | 一般的に投資信託より安い |
投資信託とETFの間には様々な違いがあります。
この中で最も大きな違いは、「証券取引所に上場しているか否か」です。
ここが両者を分けている決定的な要素であるため、通常の投資信託も上場すればETFになります。
ETFとは証券取引所に上場している投資信託のことであり、株式投資と同じように取引ができる！
ビットコインETFとは？
ここまでETFについて解説してきましたが、いよいよビットコインETFの内容に進んでいきます。
ビットコインETFとはズバリ、ビットコインと価格が連動するように設計された上場投資信託のことです。
証券取引所で株式と同じように投資できますが、ビットコインと価格が連動するため、ビットコインに投資しているのと実質的には同じことになります。
さらに購入した後はプロが運用してくれるため、知識がなくても投資パフォーマンスを高めることができます。
これまでビットコインは通常の証券取引所では取引できず、仮想通貨取引所を利用する必要がありました。
仮想通貨取引所は過去にハッキング事件が起こった実例があり、セキュリティ面で心配している人も多くいました。
一方、ビットコインETFは証券取引所で取引できるため、株式をメインに投資している人にとってビットコイン投資へのハードルが下がることにつながります。
このように、ETFが承認されることでビットコインの認知が広まるだけでなく、既存のETF市場から資金や人が流入するため、ビットコインのさらなる普及が期待されるのです。
ETFのメリットを享受しつつ、株式と同じようにビットコインに投資できる！
ビットコインETFが承認されるメリット
ビットコインETFがどんなものか知っていただいたところで、承認されるとどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。
- 信用の向上
- 投資ハードルが下がることによる普及
- 社会的認知の拡大
- 資金流入による価格上昇
- 税制面で有利になる
信用の向上
僕の意見では、これが一番大きいメリットだと考えます。
というのも、ビットコインの信用が確固たるものになれば、他の様々なメリットも付随してくるからです。
ビットコインETFが承認されるということは、ビットコインが正式な投資対象として国から認められたということに他なりません。
証券取引所にETFとして上場するためには、取引の透明性、セキュリティ、安全面などにおいて厳しい審査を通過する必要があります。
ETFに承認されることは、これらがきちんとしたものであると国からのお墨付きをもらうことになるのです。
今現在もまだ、仮想通貨はどこか怪しいもの・危険なものだという認識を持つ人は多くいます。
ビットコインETFが承認されることは、こういった認識が改められるきっかけになるでしょう。
投資ハードルが下がることによる普及
これまでは、ビットコインに投資する場合には仮想通貨取引所を介さなくてはならない上、多くの予備知識が必要でした。
さらに自分で資産を管理しなくてはいけなかったり、価格変動幅（ボラティリティ）が高かったりと、株などと比べて投資ハードルが高かったと言えます。
ですがビットコインETFが承認されると、これらの問題が解決し、リスクをさらに低く抑えることができるようになります。
投資を行う際には、得られるリターンだけでなくリスクも考えなければなりません。
いくらハイリターンでも、同時にハイリスクであれば投資したいと思わない人がほとんどでしょう。
そのため、リスクが低くなるとビットコインへ投資してみようと考える人は自然と増えていきます。
ETFが承認されることで投資のハードルが下がり、資金や人の流入、さらなる普及へと繋がっていくのです。
社会的認知の拡大
ビットコインETFが承認されると、社会的な認知がますます拡大していくことが予想されます。
特にETFという性質上、まずは”株式には投資しているけれど仮想通貨には投資していない層”にリーチしていくと考えられます。
投資信託で投資を行っている人たちがビットコインに興味を持つきっかけになり、実際に投資を行う人も増えることでしょう。
そうして投資する人が増えれば、ビットコインの与える影響力も拡大し、メディアなどで取り上げられる可能性が高まります。
ビットコインの露出が増加し、新しく知る人や興味を持つ人が増加することで、社会的な認知が拡大していくのです。
ビットコインは現実のお金と違って物体として存在するわけではないため、とっつきにくいイメージを持っている人はまだまだ多くいます。
資金流入による価格上昇
ビットコインの信用が向上し、きちんとした金融商品であると認められれば、個人だけでなく大企業や機関投資家、国といった大規模な組織も投資を行う可能性が高まります。
実際に、2024年以降は大々的にビットコインを買う企業が増えてきたり、国が資産管理の一部としてビットコインを検討したりと、徐々に価値が認められてきています。
ビットコインETFが承認されることで、この流れが一気に加速していくことは間違いないでしょう。
ビットコインの需要が増加し資金が流入すれば、当然価格は押し上げられていきます。
このように、ビットコインETFが承認されることは、価格上昇や需要の増加、地位の確立など、相乗的なメリットがあるのです。
新たに始める人だけでなく、すでに仮想通貨取引所でビットコインに投資している人にとっても大きなメリットだと言えるでしょう。
税制面で有利になる
2024年10月時点では、仮想通貨で得た利益は「雑所得」に分類されます。
雑所得は累進課税が適応されるので、大きな利益を上げるほど税率が高くなっていき、最大55%にもなります。
他にも仮想通貨で何かを買った時にも税金が発生する場合があったりと、現時点では税制面で不利だと言わざるを得ません。
一方で、ビットコインETFは株などの金融商品と同様に、申告分離課税の対象となります。
申告分離課税は税率が一定(約20%)なので、「雑所得」よりも優遇されていると言えるでしょう。
ビットコインで大きな利益を上げたときのことを考えると、税負担が少なくて済むETFの方が安心して投資できますね。
仮想通貨で得た利益は、いくらであろうと税率55%だと思っている人がいますが、そんなことはありません。
利益として4千万円以上をあげなくてはいけないため、ほとんどの人はそれ以下で済みます。
ご参考までに、年間3百万円ほどの利益であれば、税率は20%以下に収まります。(2024年時点)
まとめ：ビットコインの今後に期待！
この記事では、ビットコインETFについて仕組みやメリットと一緒に紹介しました。
ビットコインETFとは、ビットコインの価格と連動するように設計された上場投資信託のことで、承認されると様々なメリットがあります。
2024年1月にアメリカでビットコインETFが承認されたことは、ビットコインにおいて歴史的な瞬間であり、今後大きく発展していく助力となることは間違いないでしょう。
日本ではまだビットコインETFは承認されていませんが、アメリカをはじめETFとして取り扱う国が増えてくることで、日本もいずれ対応することが期待されます。
ビットコインの優れた技術や価値に気づいている人は、世界中でもまだ少数です。
今は誰でも買うことができますが、大企業や国が関わってくることで規模が大きくなり、個人で購入することが難しくなるほど価格が急騰していく可能性もあります。
ETFが色々な国で承認されると、ビットコインへ投資することが一般的になるかもしれません。
そうなった際、最大の利益を享受するのはそれ以前にビットコイン投資を行なっていた人たちです。
興味はあるけれど、ビットコインについてまだ詳しく知らないという人は、こちらの記事を読んでみてください。
ビットコインの仕組みについて、初心者さんにも分かりやすく解説しています。
このブログでは、仮想通貨に関する情報をこれからも発信していきます。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします！
